ブからなる名前の意味

ブからなる名前は、日本語で「穂(ほ)」や「夫(おっと)」を意味することがあります。空手界、武術界では「坊主」とも呼ばれています。一般的な「ブ」からなる名前の由来は、元来地名の呼び名として使われていたものが、家系図などで名前になったと言われています。

例えばー「宗家」という家系図では、毎世代で子供に「宗ヶ坂」という名前を付けていました。「宗ヶ坂」は、後に家系図上の世代を表す名前として「宗太郎」や「宗弥助」などブからなる名前が用いられるようになりました。

その他、「夫」を意味する「ブ」からなる名前も存在します。今日では、親の夫が子どもに名前を付ける際、「ブ」を頭文字として、その名前の響きがより心に響くように付けたりすることが再会しており、現在でも子どもに「ブ」から始まる名前を付けるケースが見られます。

また、宗教には、穂(ほ)とは関係なく、「ブキ」を名乗ることで、信仰に忠実な者と認定されるシステムがあります。宗教・歴史学者によると、日本が近代を迎える前より、宗教の公職にあたる者の名前が、前記のブような頭文字から始まったそうです。

実際に、日本の伝統的な芸能である太鼓と関係して、奈良の池田家において昭和の中ごろに「ぶき押這助」という、ブからなる名前が用いられていたという記録が残されているそうです。

以上のように、ブからなる名前の意味はさまざまですが、共通していえることは、過去から続いている日本名の由来が見受けられる、ということです。いとわれるブからなる名前は、日本人の文化・歴史を象徴するものとして、今日でも親しまれています。